色のいろいろ その10
服飾に使われる色を、便宜的に流行色と常用色に分ける把え方がありますが、白、黒、茶などとともに、藍染の青は常用色の代表的な色とされており、民族、性別、年齢、季節にかかわりなく、常時どこでも見られる色なのです。
ただし、藍という色は-紅色と紅花というように植物そのものを指すものではなく、含藍植物つまり藍の色素を含む植物の総称で急ドといわれるように・いろいろな地域の異る品種の植物から採られた染料によって染色され、染色法や布地の違いによってもさまざまな青になるので、藍染の色といっても、本当はどんな青なのか一概に限定しがたい。
古代中国の儒者、筍子が「青は藍より出でて藍より青し」と記した紀元前三世紀頃には、中国では青衣とか藍衣はすでに一般的な衣服の色とされていたといいます。
いつの間にか、青衣、青炮は身分の低い者の着る服ということになり、破れたぼろ衣のことを藍縷というようになってしまいました。